がんこ職人によって一つひとつ丁寧に仕立てられている、石橋ふとん店のふとんたち。
それぞれのふとん作りに込めた想いと、素材や製法へのこだわりをご紹介します。
私たちの技術や工夫は側生地の中に隠れてしまい、外側からは全く見ることができません。
だからこそ、「お客様に正直でありたい」「より真摯でありたい」という想いを胸に、ふとん作りに取り組んでいます。
石橋ふとん店が一番大切にしている商品へのこだわりは"心地(ここち)"「寝心地」であったり、「触り心地」であったり、"心地いい"は人の心を豊かなものにしてくれます。

毎日気持ちよく眠るための綿ふとんに欠かせないのが、上質な素材と仕立て。
石橋ふとん店の綿ふとんは、太陽の香りいっぱいの上質なピュアコットンと、師匠から受け継いだ製法によって仕立てられています。
寝心地の良い枕や寝心地の良いふとんの条件とは、自然と身体の緊張を解き、疲れた身体を包み込むように癒してくれる寝心地で、最もリラックスした状態にしてくれるもの。
そして、このような寝具を作るには、使用する素材や仕立ての良し悪しが大きなウエイトを占めてくるものです。掛布団には真綿やエジプト綿、ペルー綿、メキシコ綿など、敷布団にはアッサム綿やインド綿などを厳選して使用。
お使いになる方の用途やご要望に応じて綿をブレンドして、綿ふとんを仕立てさせていただいております。
上質な綿ふとんは保温性と吸湿性に富み、一年を通して快適な眠りをもたらしてくれます。
きちんとお手入れをすれば、末永くお使いいただける「本物」をぜひ実感してください。

枕は、快眠に導くファーストステップとしてとても重要なアイテムです。
では、枕についての"心地"とはどのようなものでしょう?
「頭の形や頸椎弧の深さにフレキシブルに対応し、誰にでも、そしていつどんな時でもピタッとフィットしてくれる枕」というイメージでしょうか…
そんな枕があったら良いなぁ…という思いから開発に取り組みました。
環境にやさしい天然素材の枕作りは、素材選びから始まりました。
理想の眠りを追求するため、中綿に使用する“もめん綿”に、2種類の産地指定した“原綿”をセレクト。
そして、互いの綿の特性と使用感を損なわないよう、絶妙のブレンド比率で枕専用の綿に仕上げました。
またそば殻は、残留している蕎麦の実が原因で、夏場になると穀類につく虫が発生することが多く敬遠されがちでしたが、この枕では完全洗浄したそば殻を使用しています。またそのそば殻を入荷後、より安心してお使いいただけるよう、取り残った蕎麦の実や共雑物、そして通常より小さいそば殻を除去するために手作業で振るいに掛け、クリーンなそば殻にしてから使用しています。
従来からあるそば殻枕というと、側生地の中に直接そば殻を入れたものですが、この枕は1枚の綿(オリジナル ブレンド ピュア コットンシート)を袋状にした中にそば殻を入れるという特異な構造をしています。
すべての工程が手作業のため、1日に10~20個しか作れない商品ですが、手作りだからこそ体感できる、ソフトな肌あたりや弾力性、そしてフィット感と安定性が、“眠り”を最高のリラクゼーションタイムにまで高めてくれる逸品です。
現在お使いいただいている皆様からは、「堕ちるように眠るようになった」「グッスリ眠れるようになった」「寝起きが良くなった」などと好評をいただいています。
そばアレルギーの方には素材の変更も可能ですのでご相談ください。
また、マイナスイオン効果や消臭効果、電磁波の吸収効果などをもたらす炭の力を採り入れた枕を開発しました。炭であるがゆえに避けられなかったフィット感や触感の問題を、「炭玉くん」によって解決。炭の持つ高い効果と快眠の両立に成功しました。

お肌がデリケートな赤ちゃんの着る産衣や肌着については、絹や綿にこだわる方が多くいらっしゃいます。
それなら、同じく赤ちゃんの肌に直接触れるもので、しかも一日のうち長い時間を過ごすふとんにも、心を配ってあげたいものです。
身体に優しく吸湿性のいい“もめん綿”を使用したベビー布団は、赤ちゃんをやさしく包み込みます。
赤ちゃんはとても正直。
寝ていて不快であれば泣いて訴えかけてきます。かけがえのない赤ちゃんが安心してスヤスヤと眠れるよう、快適なふとんで寝かせてあげてください。

良質な素材を使った座布団は座り心地が違います。
底付き感がなく、長時間座っていてもお尻が痛くなりません。
何気なく見ているだけだと、どれも同じに見える座布団。
しかし、ふとん作りの中でも座布団作りは最も難易度が高く、匠の技が必要です。
最近では、本物の座布団を作る職人がめっきり少なくなってしまいました。
小さな側生地の中にたくさんの綿を使用する座布団。
手間のかかる作業が多い分、いい加減な仕事になりがちですが、石橋ふとん店は本物の座布団にこだわり、「綿の始末」が違う座布団を作り続けています。使い比べる事は難しいかも知れませんが、長らくお使いいただければその違いにお気づきいただけるでしょう。
石橋ふとん店の高座座布団は、江戸・上方落語の噺家さんをはじめ、寄席やホールの高座でお使いいただいております。
皆さんが何気なくご覧になっている高座の座布団は、もしかしたら石橋ふとん店の高座座布団かもしれません。
上の写真は、桂米團治さんが京都南座の襲名披露公演でご使用いただいた高座座布団です。

最近では目にする機会が少なくなりました。
というより、作ることのできる職人がいなくなったといった方がいいのかもしれません。
時々、通信販売などで売られているものを目にすることがありますが、 前見頃・後見頃・袖で構成された半纏のでっかい判のようなもので、私たちには到底夜着と呼べるものではありません。
私たちの作る夜着は、衿・袖・前見頃・後見頃・衽で構成された正真正銘の 本仕立てによるもので、現在使用されているふとんの原型と言われています。昔は着物を掛けて寝ていたようで、それに防寒用に綿が入ったものが夜着といわれるようになったと聞いたことがあります。
着物から襟が取れ、袖が取れ…と形が変わってきて、 現在のような長方形のふとんになったそうです。
ただ、この夜着は非常に優れ物で、肩口をすっぽり包み込むために 肩口を冷やすことがなく、とても暖かくお休みになることができます。
先人たちの知恵がたくさん詰まった至高のふとんなのです。
また寝返りが多く、部屋中を転がり回るちびっ子に着せて寝かせても良いですね。

石橋ふとん店では「よく眠れるふとん」こそ、良いふとんだと考えています。
よく眠れるふとんと眠れないふとん、その違いは綿にあります。
日本では古くから、ふとんは畳一畳ほどの大きさに広げた綿を幾重にも重ねて作られてきました。綿の偏りをなくし、なおかつ適度な弾力性を生み出すこの製法は、綿の良さを最大限に引き出せる製法でもあると言えるでしょう。
そして、師匠から受け継いだ製法をさらにアレンジし、素材にこだわり、より理にかなった製法でお布団を仕立てています。掛布団と敷布団、そして座布団や枕に上質な綿を使い分け、時にはブレンドして用途に合わせた綿作りをしています。
エジプト綿 (GIZA88) |
エジプトはナイル川地域の肥沃な土地で栽培されたコットンです。 そのしなやかな手触りとまるでシルクのような光沢のあるコットンで、ほとんどが紡績用に廻されるため入手困難な希少なコットンです。 この綿で仕立てたふとんは肌沿いがよく、まるで真綿に包まれているような寝心地です。 |
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メキシコ綿 | ポピュラーな掛布団用のコットンです。柔らかでボリューム感のあるふとんに仕立て上がります。また、敷布団の他、色々なふとんに利用できるオールラウンドなコットンです。 |
真綿 | 優れた吸湿性をもち、ドレープ性が高く軽くて暖かな、人にやさしい極上の天然繊維です。 |
アッサム綿 | インド・アッサム州より産するコットンです。 繊維が太く腰の強いコットンで寝姿勢をしっかりキープしてくれます。 |
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インド綿 | ポピュラーな敷布団用の上質コットンです。 |
インド綿&メキシコ綿ブレンド | 身体の線の細い方や、少し柔らかめの敷布団をご要望の方におすすめです。ソフト感を持たせることで圧迫感を和らげることができます。 |

炭は本来硬いもので、寝具には適していません。
いくら健康に良い炭であっても、寝心地の良くないものは作りたくない…。
何か適したものはないものかと思いを巡らせていたときに出会ったのが、高機能化学発泡炭素「炭玉くん」です。
この「炭玉くん」は、マイナスイオンを発生し、通電性が高いために電磁波を吸収。
多孔性のため、吸湿発散性にも富み、防臭・消臭作用や防虫・忌避作用もありながら、人体には無害であるなど、非常に優れた有用性を持った材料です。
マイナスイオンの発生、電磁波の吸収といった効果は、原木を備長炭と同じように、1,000℃以上で焼き上げることでしか獲得できません。
「炭玉くん」は、この炭を砕き、高機能化学発泡させた材料です。

石橋ふとん店では、従来の素材であるそば殻と「炭玉くん」をうまく組み合わせることによって、炭の持つパワーと炭玉くんの持つ弾力性やフィット感による寝心地を両立させることに成功しました。実際にこの枕をお使いのお客様からもご好評の声をいただいております。
お客様の声一例この枕を使いだしてから、寝つきが非常に良くなった。
湿気を吸い取ってくれるからか、寝心地が良い。
一晩眠っても、枕からイヤなにおいがせずに快適だ。
首に負担がかからないので、起きたときも身体が元気だ。
夜中に目が覚めることがなく、ぐっすり眠れるようになった。
※あくまでお使いいただいた方個人の感想です。